本当にいろいろなことに役立ちました。特に感じたことをいくつか説明いたします。
1.なにより「水」に救われた
断水状態でしたので、全員に自分で自由に飲める水が行き渡っていたのは本当に心強かった。生命維持のための水分というのもありますが「自由にいつでも飲める水」が手元にあるということは、とても安心に繋がります。退去時にみんなが落ち着いて迅速に行動できたのも、セット内の保存水があればこそだったと思います。
2.バッグのデザインと機能性が抜群だった
バッグから中身を取り出す際、ファスナーの開き方が足りないと中身がわからないが大きく開きすぎると中身がでてしまう。この非常持出袋はほどよい開き方で実用的でした。これは本当によく考えられている。スタッフ全員がずっとこれを背負い続けていましたよ。水を使い切ってしまってからは、中に入れるものを各自で入れ替えて持ち運びしていましたが、筆記用具や携帯などを入れるだけでも役に立ちました。そばにあるだけで“お守り”のような安心感があると言ったスタッフもいました。
また、このバッグが白くて目立つというところも良かったですね。大きな地震が過ぎた後は復旧のために病院内に大勢の人がやってきました。その時に現場はかなり混雑するわけですが、ボランティアや電気水道などのインフラ会社の方々の中から、うちの病院スタッフをバッグで見分けられます。さらにその時はバッグにマジックで大きく「理事長 犬飼」などと所属と名前を記入して、外部の人にも見分けが付くようにし、円滑な復旧作業の助けになったと思っています。
3.軍手・レジャーシート
復旧作業時に軍手は必需品ですし、大勢が行き来して床も汚れてしまうのでレジャーシートは実用的でした。
4.ダイナモ多機能ライト
夜間動くためにはLEDライトが非常に役に立ちました。電気が使えなかったので、携帯の充電にも使用しました。足りない物資を連絡するのにショートメールを使っていたので、通信手段の確保は必須です。
5.アルミブランケット・レインコート
今回は気候のいい春だったので使わなかったが、冬であれば防寒対策としてアルミブランケットが、雨が降ればレインコートが必要となったと思います。